フレーム素材はクロモリ鋼

あくまでも個人的な見解ですが、建築好きな人の中にはサイクリストが
一定数いらっしゃるため、1月に納車された新しい自転車の話題を続けます。

今回は自転車の骨格であるフレームの素材について触れてみようと思います。
DSCF2427.jpg
■KHS P-20Rのフレーム
自転車フレームの基本構造は、前三角後ろ三角と言われるように
フロントフォークから入力される大きな力に耐えるのが前側の大きな前三角。
後輪からの上下運動とチェーンによる駆動力を伝達するための後ろ三角。

このようにフレームは、シンプルなトラス構造で構成されています。

スポーツ自転車のフレーム素材は、主に下記の4種類が主流です。
 1.クロムモリブデン鋼(鉄の合金)・・・粘り強い
 2.ジュラルミン(アルミ合金)・・・鉄に比べると軽いけど硬い
 3.カーボン(炭素繊維強化プラスティック)・・・圧倒的に軽い
 4.チタン(チタン合金)・・・軽いけど非常に高価

中には竹製のものもありますが、マスプロダクトでは無いので外して
考えます。

技術革新によって1から4の順で増えていっていますが、それぞれに
特徴がありどれも残っています。

DSCF2428.jpg
■クロモリ鋼のフレーム
24歳の時に東京上野の自転車屋さんで初めて購入したMTBは当時まだ
珍しかった6000番アルミと言うジュラルミン製でした。

それまで主流だったクロモリ鋼に比べて軽いのが特徴で後にカーボン
フレームが普及するまではロードバイクの主流素材となりました。

浜松へUターン後、長距離を走りたくてロードバイクを購入することに
しましたが「アルミは進むけど硬い」と言われるため、加齢を考えて
身体に優しいクロモリフレームを選びました。


DSCF2419.jpg
今回は旅用自転車なので、軽いカーボンフレームがベストなようですが、
大きな応力が掛かる小径車だとカーボンやアルミは脆くてリスクが高くなる
ため、長期使用を考えるとクロモリに軍配が上がります。


2枚めの写真、シートチューブに4枚のシールが貼られていますが、
3枚目はクロモリパイプのブランドシールです。
クロモリパイプメーカーには、イタリアのコロンバス社、イギリスの
レイノルズ社、大阪発祥のタンゲが世界的に有名で、この自転車はタンゲの
名品プレステージが使用されています。

クロモリ鋼はしなりやすく、フレームの固有周期が人間のペダリング
周波数と一致しやすい様です。
こう言う解説を目にしたことはありませんが、建築構造や物理の
力学が得意な方ならこの理解の方が分かりやすいと思います。


DSCF2420.jpg
ショックアブソーバー付きのソフトテール仕様
後輪の突き上げを緩和するために、後ろ三角のひずみエネルギーを吸収する
ソフトテール仕様。
試走してみた感想は、ロードバイクよりも柔らかくて疲れにくい印象でした。

この自転車は、前輪とハンドル、シートポストは外すと
幅120㎝×高さ60㎝×奥行26㎝の大きさになり、自転車の手荷物扱いで
持ち込める他、軽自動車の荷室にも難なく納まりますから、旅に持って行き
行動範囲を広げようと思い、昨年購入を決めました。


次回は、第三世代となるサイクルコンピュータの進化に触れます。

この記事へのコメント